朝5時、真っ暗な空に咲く数百発の花火を合図に、期待と不安を抱いてスタート。目標は3時間台の記録である。
しかし、スタートしたというのに列は動かないのである。走り始めるまでに何と約10分もかかってしまった。少しあせる。
15キロぐらい走ったところで夜が明け始める。周辺が見え始めると沿道は、生演奏あり、パフォーマンスありのすごい声援だ。国民性の違いを感じさせられる。
マラソンでは、「地獄をみる」といわれる35キロ地点を通過。そして、36キロ…37キロ…。「大丈夫だ、いける。」38キロから40キロまでは長い上り坂だ。急に息が苦しくなる。「歩け!歩け!」と“悪魔”のささやきが聞こえてる。自分への言い訳をも考えはじめる。
と「頑張って!頑張れば3時間台でいけますよ!」という日本人女性の声。ハッとわれに返り「歩け!」のささやきを振り払い、そしてゴールへ。
タイムは4時間と2分−「クソッ」目標を2分オーバーしてしまった。悔しい。しかし、なんという爽快感だろう。今まで経験したことのない感覚だ。景色が頭に残っているわけではないが、すばらしい。これはクセになるかも。
考えてみると、マラソンには遠く苦しくてもゴールというものがある。が、企業となると、永続性のもので、ゴールがない。しかし、特別の才能はなくても、ほんのすこし、チョットだけの努力を毎日続け、希望をもって行動すれば、目標は達成できるという点では、マラソンも企業経営も共通しているのではないか。
「継続は力なり」という言葉を真から実感させられた。ビジネスにスポーツに、再度「青春しよう」と決意している中年・47歳である。